開催への思い

2012年からはじめたこの大会も、今年の「若狭路トレイルラン2025」開催で14年もの歳月が経とうとしています。はじめた頃は「トレイルラン」の呼び名自体も世間に広まっておらず、地域の方々にご協力をお願いするための説明会では『山に上がる登山道や、尾根道を走るマラソン競技です!』と、説明させていただいておりました。それに対し地元の方々は『そんな山道を走らんでも、普通の道でええんじゃないのか?』とよく言われたものです。それに対して私も『若狭の海と湖を眺めながら、尾根道を走りたいって思われる変わった人が全国にはたくさん居られるんですわ(笑)』と返答し、笑いを取りながらお話しさせていただいたことを思い出します。

そもそも、私の好きなことの一つに「古道の散策」がありました。地図上に示された「昔はあったであろう道を記す線」を頼りに、山の中へ入っていくことが好きだったのです。「古道」と言っても「熊野古道」のように立派な古道ではないのですが、「古の方々が何を思い、どのような服装で、どのように歩いていたのか?」や「どのような気持ちで、どんな団体が、どのような作業工程を経て道を作り上げたのか?」を想像することがとても面白いのです。このおかしな趣味が「若狭路トレイルラン」開催にも繋がっていきました。

この度開催する「若狭路トレイルラン2025」でも、タイムを競い合うばかりでなく、この道を歩いていた人のこと、歩いていた頃の時代を創造しつつ楽しんでいただけると幸いです。

また、「若狭路トレイルラン2025」も、参加者の皆さんに対し「楽しんでいただきたい」「思い出を作っていただきたい」「若狭を好きになっていただきたい」「ニコニコ最後まで走りきっていただきたい」という思いを持っている多くの方々にご協力いただきながら運営させていただきます。ぜひとも、メイン会場や給水所などで、地元の方々との交流もお楽しみください。地元の協力者の皆さん(小学生からご老人まで)もその瞬間を楽しみにしておられます。今後の持続可能な運営のためにも、「皆が喜びあえる空間どくりと雰囲気づくり」に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

ぜひ、この「若狭路トレイルラン2025」へご参加いただき、トライルラン、そして若狭路を満喫すると同時に、新たなスポーツイベント文化の構築へもご参加いただけると幸いです。

スタッフ一同、皆さまのチャレンジを心よりお待ちしております!

(若狭路活性化研究所 代表 田辺一彦)

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